かわむらの日々。

すきなことすきなだけ。

風船

どんよりとした天気が続く。主婦の方が洗濯物の乾き具合に溜息をつくころ、我が家では洗濯乾燥機が大車輪の活躍をしていた。日立のスタイリッシュ洗濯乾燥機キューブルくんだ。初めて我が家にきたときは、これからの勤務シフトがどんなものか露知らずか、設置するおじさんたちをアゴで使うようにデン!と居座り「ちょっとした隙間時間なら働けますけどね」と言わんばかりのスカしたコンビニバイトみたいな面だったのだが、それが今や、店長からブラックな無理難題を突きつけられ辞めるに辞められない可哀想な子になっている。そろそろこんな梅雨聞いてないよと四角い顔が、ますます真四角に強張りピーピーとボイコットしないか心配である。まぁ、それでも、まだまだ働いてもらいますが。かわむら家では家主と同じように休息などないのだ、家電にも。

 

さて突然ですが、ここでクイズ。明日はなんの日でしょう。

 

そう、正解は嫁さんの誕生日である。答えがほぼ真下にあるクイズ。新しい!と思ったが、学生のころにもそんなことあったような気がする。ただ、本題からすると寄り道だ。なのですごく簡単に書いてみる。あれは中学生の頃の英語のテストの問題だ。「月曜日は英語でどう書くでしょう?」今思うとなんてこたないサービス問題なのだが、当時のかわむら少年はその問いがどうしてもわからず、悶々としながら空白で提出した。よくわかんなかったなぁとますます悶々としながら、先生の元に解説をもらいに行くと「問題用紙の一番上に日付と曜日(Monday)が書いてあっただろうがぁ」と言われハッとした。「Monday(モンダイ!!)」って読むんじゃないの!?後日採点が終わり配られた回答用紙にはデカデカとペケがついていおり、悔しさのあまり次のテストはどんなもんだい!と叫べるようリベンジをすることを誓うのであった。

 

話を戻そう。続きを書きまんでいってやつだ。そうそう、明日は嫁の誕生日らしい。かわむら家では何かを贈るというより、一緒に外食に行き帰りにケーキを買って一緒に食べるというのが通例なのだが、今年はちょっと変化を加えてみたいなと思い、職場の同期の男に、女の子というのは何をあげれば喜ぶのか相談してみることにした。ちなみにこの同期は漫画版ウシジマくんに似のモテるとは程遠い強面スタイルだ。さらに情報を足すなら合コンでは「ウシジマくんに似てるって言われますねぇ〜……あっ、映画版じゃないですよ!」という自虐ネタを披露して失笑を買っているらしい。

 

そんな女心がわからないズでウダウダと話すのだが、案の定というべきかいいアイデアが出てこない。もう仕方ないのでケーキにするかぁという方向にあっさり舵を切っていると同期が「ケーキってどこで食べてもそんなに変わらないよね」ということを言い出した。彼曰くケーキ屋さんで買っても、スーパーで買っても味の違いがあまりないとのこと。正直わからないではないが、待ってほしい。以前、彼は一緒に焼肉屋さんに行った際に、肉のタレと醤油の区別がついてなかったという前科がある。肉を醤油につけ「んまっ!この店は、このタレがいいんだよねぇ!」とバクバク食べてた奴にケーキの違いは難しいもんなと内心思ったが、人の味覚にツッコむのは野暮なもんと判断し、とりあえずは相槌を打つことにした、眉尻を下げながらだが。

 

すると「なんだったら、俺はケーキじゃなくてシルベーヌ、シルベーヌで同じぐらいの幸福感得られるよ」という新しいワードが登場した。急に湧いてきたお上品なワードにたまらずスマホで検索をしてみると、ブルボンの箱に入った三角形のチョコのお菓子がヒットした。ああー、確かにうまいけど、同じぐらいではないっしょーと懐疑的なかわむら。すると「いやいや、うまいのよ。あれでしょ。かわむらさん。開けたてのシルベーヌ食べたことないでしょ」ときた。

 

開けたてのシルベーヌ!!!

 

そういう空気感のボケかなと思ったが、目を見ると真剣な馬鹿の目をしていた。そうなると、サラッと普通のトーンで飛び込んできた『開けたてのシルベーヌ』がなんか妙に面白くなってしまい、思わず「いやいや、揚げたての唐揚げみたいな感じで言わないでよ」と思わずツッこんでしまった。もうかわむらの脳内では「開けたて!開けたてのシルベーヌ!今開けましたー!」と元気のいい店員さんが声を張り上げてる所までイメージが膨らんだ。

 

その後、開けてどのくらいまでが一番美味しいのよ?と問いにそりゃもう、開けた瞬間バクっ!だよ。みたいなくだりを一通り楽しんだのち、帰りにエンゼルパイが食べたくなったなぁと思いふけりながら車のハンドルを握ったのだった。

 

そんなこんなで今日は昼に上がって、嫁さん大好きサーティーワンに行ってきた。お目当ては、はっきんくんがRTしてた10人前のジャンボカップというやつ......だったのだが、嫁さんに聞いたところ「あれはちょっと違う」と否定されて、はっきんくんも女心わからないズだったのかとまたまた眉尻が下がったのであった。んじゃ、明日はみんな祝ってあげてね。ではでは。

アプデ

先日、友達のおジャンボさんと通話してたら「ブログ読んでます………!!」と唐突な告白をされた。培養液に脳だけ浮かんでるような人間味がない、がらんどうのブログを読んでる人本当にいるんだ………!!とびっくりもしたが、とりあえず「ありがとう〜」と返しておいた。そして寝床につく前に「小説家さんの散歩じゃないんだからさ!!!」と自分にツッコミを入れてその日は眠りについた。

 

次の日、気になって我がブログに飛んでみると「今月のブログの閲覧数が100を超えたよ!」と通知が来てた。自分が気持ちよくなりたいだけの自分磨き(隠語)のような内容ゆえに、嬉しいやら恥ずかしいやらだったが、とりあえず万歳と両手を上げることにした。そして、読者がいるならもうちょっと内容をどうにかしたいなぁと思い、今までの記事たちをおさらいがてら読んでみた。

 

おじさんくさい。

 

ワードのチョイスも古臭いし、内容も下ネタやら懐古ネタやらでおじさんくさい。だいたい怪盗ロワイアルって誰がわかるんだよって今更だけど思う。ザ・加齢臭ルームにようこそ!ガハハ!じゃないのよ、まったく。

 

ただ、歳を重ねて喜ばしいことだってそれなりにある。時事ネタなんて正にで。時事ネタの切り口にその人の年輪がでるなんて僕は思ってて、それはそれでいずれ楽しみであるし。テレビの有名なプロデューサーさんが書いた本では「少ない予算の代わりに、たくさんの時間で面白いものを作ろうと思いました。それが正解は一年後って番組です。」といって、時間を使ったコンテンツの魅力について話していた。自分が子供の頃にやったことあるゲームを今になってプレイしてるのも、それに近いものがあるのかもしれない。あの時はどうも思わなかったシーンに憤ったり、じんわりしたり、ゲームを楽しむというより、時間によって自分がどんな風に変化したのか。子供の頃より少しだけ古ぼけたかわむらという名のフィルターを通してみて、自分というコンテンツを楽しんでるのかもしれないなぁとふと思った。

 

それならと、昔は怖くてみられなかった映画に手を出してみることにした。「プライベート・ライアン」だ。S・スピルバーグ監督の有名な戦争映画で、戦争の悲惨さをこれでもかと伝えてくれる名作だ。あまり詳しくは言わないが、白兵戦の末にナイフが心臓にゆっくり沈んでいき、味方が静かに事切れていくシーンがあるのだが、あまりの怖さにかわむら少年はそこで再生を止めてしまった記憶がある。そして、大人になった今、自分を振り返るように問題のシーンをみてみると、存外に淡々と視聴できてしまい拍子抜けしてしまった。補足するなら助演俳優マッドデイモンさんの歯が妙に白くて、戦時中もホワイトニングとか歯の健康に気を配ってたのかなぁと、大人かわむらのニヤニヤと重箱のすみをつつく悪い部分が出てしまい、大人になるというのは上手くいくことばかりじゃないなぁと思ったのであった。

 

このような、俺たちも歳とったよなぁ話をリア友してみるとひょんなことから「最近の女の子は、髪型やらメイクやらわけわからんな」という会話になった。たまたま知っていた前髪スカスカの髪型と、韓国風のオルチャンメイクの説明をひとしきりにしたあとに「俺たちもいずれハゲるんだろうし、そういうハゲた時用のボケかたを若者に合わせてアプデしたほうがいいんじゃないか」という流れになった。たしかになと僕は唸った。失礼ながら、街中でごくたまに凄いハゲかたしてる人を見かけることがある。黒い湯気というか、焼け野原というか、悲惨さだけなら映画に負けてねえなって感じてしまうようなハゲあがり方だ。ただ、僕もいずれそうならないと限らないし、というかなるとおもっている。なので、もしハゲが進行して若者とそういう話になったときは「これ前髪はシースルーバングで、ハゲチャンメイクだからね」といって切り抜けようかと思っている。おわり。

かわむらソシャゲをはじめるの巻

ある昼下がり、何の気なしにタイムラインをながめていると「ウマ娘Aランクいけたぁ」というつぶやきをみかけた。ウマと娘。水と油とまではいかないが、いまいち結びつかない。さいきん、リリースされたソシャゲで専ら好評ということはしっていたが、あまりにもデータがない。さわりだけでもと思い調べてみると実在の競馬種をモチーフにした女の子と、なんかいい感じにトレーニングして、なんかいい感じにレースをするらしい。ここだけのはなし、かわむらさんは常々、競馬の情報を頭に入れたいなぁと考えていて「さっき競馬の情報入れてなかったばかりに、ツッコミ一つ損したのでは?」とか変な強迫観念に苛まれることがあったりもする。そんなこともあり、これは渡りに船もとい、競馬場に馬だと思い呟いた人にストレートにきいてみることにした「面白いの?」と。

 

すると「かわむらさんもやろー!」と返ってきた。わーお!すっごく天真爛漫!

 

とりあえず僕はやってみっかぁ!!と思い、今話題の「ウマ娘プリティダービー」とやらの世界に飛び込んでみることにした。

 

そんな風に決断したはいいが、実は人生初ソシャゲ。そもそも携帯電話でゲームをするということ自体久しぶりな気がする。記憶だと髪の毛ツンツンのパンクロック風の服装の男が「ぬすまれてる!!!」と叫ぶcmでおなじみの怪盗ロワイヤルぐらいまで遡るかもしれない。今の子供に理解できるかなぁと思わないでもない。そんなこんなでウマ娘さんをインストールしてみると、びっくりした。実際には驚きすぎて方言まるだしの「ひったまがったでやぁ!!!」が飛び出したのだが。

 

opムービーというのだろうか、それがとにかくヌルヌル動くのだ。ペタペタと切り絵が並ぶだけの昔のギャルゲのようなものをイメージしてたもんだから、カルチャーショックを受けてしまい、あまりの悔しさに端末を布団にぶん投げてマッコリを呑んで横になろうかと思った、が、どうにか自我を保ち続きをしてみることにしてみた。令和という時代に置いていかれないようにかわむらおじさんも必死なのだ。

 

画面をタップすると、今起動してるからまっててねゲージがゆーっくりとたまりだした。だが、すこし進んでは止まり、すこし進んでは止まる。仕方ないからと何回か再起動をかけても100%で画面がフリーズしていた。「起動中100%……」100%なのにフリーズ。内心、Vtuber伊集院ゼロかよっというブラピ使いがわかるかわからないかギリギリのツッコミをしたりして待つこと数分、やっと動いた。なんでだろう……訝しげな目を端末に向け考えてみた。

 

そうだ。通信制限に加えて端末が古いからだ。それに違いない。社会人なりたてのころに買ったアイホン6sさんじゃもうこれからの戦いに付いてこれないのかと思い、一抹の寂しさを覚えた。

 

老体に鞭を打つように端末を動かしチュートリアルを終わらせ、どうにかメニュー画面まで進めることができた。そしてぼくは思った。あっ、めっちゃ情報量が多い。

 

吹き出しやらイベントマークやら、押せるところが多すぎて本当に目のやり場に困り、情報の洪水というか、もう溺れてしまうような感覚が襲ってきて「う、うわあああああ」と何かに飲まれるような気がした。ご年配の方がスマホやらネットに疎くて携帯ショップに駆け込むように、僕もどこかに避難したいと強く思った。そしてそんな自分にどうしようもない歳を感じ、携帯共々、老兵はただ朽ちていくのみなのだぁとすこし切なくなったのである。

 

それはさておき、やはり携帯さんの動きがどうも遅い。友人に相談してみたら「そんな古い端末でやって、炎がでないだけ儲けもんよ!」と不思議な励ましをもらったので「火が出たら馬だけにファイヤーペガサスだぁ」とこちらも不思議な返しをしながら気にせずプレイすることにしたのだが、やっぱりダウンロードが遅い。ただ、少しずつ少しずつ諦めずに進んでいくダウンロードゲージをみていると、そこに社会人なりたての頃からの苦楽を共にした携帯電話との妙な絆がみえた、ような気がした。そしてゆっくりと進むゲージ「いけ!いけ!いけ!いけ!!」声援を糧に少しずつたまっていくゲージ「あとすこし!あとすこしだ!!がんばれ!がんばれ!!」と完走をめざすダウンロードゲージに胸が熱くなるのを感じ、身を焦がすようなゲージ展開に競馬の魅力をほんのすこしだけ知れたような気がして嬉しくなったのであった。

 

 

 

 

PS.ダイワスカーレットちゃんがかわいいので、出先じゃなくて家でぼちぼち楽しもうかと思います。ひひーん。

 

僕のしかい。

定期的にとある読者から「ブログかいてください!」と熱いメッセージが届くことがある。人間は考える葦だと誰かがいってたように、かわむらも日々何かを考えているので、かいてもいいのだが正直めんどい。はわぁ!めんどいわぁ!!!と一蹴してもいいのだけれど、考え事がこのまま自分の中だけで消化されてしまうのは少し勿体ないなとも思わないではないので、仕方ないから近況をばかいてみようとおもう。しゃーなしやぞ。

 

さいきん、歯科医に通っている。好物の甘いものの取り過ぎのせいか、口の中が虫歯でえらいことになってしまったせいだ。口にドリルを突っ込まれながらも考えるのは、しっかり歯も磨いていたし、なんだったら洗口液やら歯間ブラシもつかってるのになぁとか。虫歯のくせに意識だけは偉いのだ。通っているところは地元じゃ有名らしく、それなりに人も多く治療台に座らされて待つことも多い。時には、忘れられてるんじゃないかなと思うぐらいの待ち時間がきたりもする。経験がある人には共感いただけるかもしれないが、病院で待つというのは妙に不安になってしまう。飲食店だったら「客」という立場だからなのか大きい声で「すいませーん」と声を張り上げれば済むだろうけど、病院ではそうはいかないように感じてしまう。「声を出して人を呼ぶって、飲食店じゃないんだから」とか「わかんないけど、なにかやってんじゃないの?」とかいろいろ考えてしまう。「客」だと簡単なのに「患者」だと変に意識しちゃうって線引きの問題なのかなんなのか、何もおかしくないんだろうけど、なんかへんな感じがしてしまう。ちなみに、そんなこと考えてたらすぐに口にドリルを突っ込まれるので、なにかやってたんだろう、わかんないけどと溜飲を下げるのである。

 

あとたまにレントゲン室に連れて行かれることもある。口に未来の猿ぐつわみたいなのを噛ませられて、レントゲン写真を撮ってもらうのだがあそこもよくモタモタする。おそらく、院長先生しか撮影ボタンを押したらいけないというルールがあるみたいで先生待ちの不思議な時間が訪れるのだ。防御力が高そうなずっしりとしたブルーのアーマーを被せられ、未来の猿ぐつわを噛んでる不思議な時間。いま地震が来て死んだらちょっぴり恥ずかしいなぁとか思ってしまう。死ななくても地震によって未来から脱走した戦士が召喚されたみたいで扉を開けられるのがちょっぴり恥ずかしいなぁとかおもってしまうのだ。

 

口にドリルを突っ込まれてるときも僕は思うことがある。「痛かったら手をあげてくださいね」問題だ。そもそも、虫歯の治療で歯を削りにいってて痛みに耐えられないというのはどういう了見なんだと。織り込み済みで行くんではないのかと。あと、削られてる時に「あっ、痛い。痛いけどこれぐらいだったら我慢できるかも。あっあっでも痛い」とか変なやせ我慢してるうちに終わってたりするからあげられなかったりする。僕だけだろうか。そんなことを考えてたら先生が「手をグーにしてください。痛かったら人差し指をあげてください、さらに痛かったら中指、もっとさらに痛かったら薬指、もう我慢できなかったら左腕ごとあげてくださいね」とひねった提案をしてくれた。なるほど、痛みをレベルごとに分けてくれると変な冷や汗かくまえに手をあげられるかもと内心万歳した。そして、治療が始まった。いつもなら我慢できるけど、せっかくだしと人差し指を勢いよくピンッと立てた。すると「痛いですよねぇ〜」という温かみのある優しい声がしたのちに、まるで変わらない金属のドリル音が院内に甲高く響き渡ったのであった。

雪解け 

吐く息が白い。九州南部山奥に位置するこの町の季節の訪れは早い。目が覚めると身体の末端が冷え切っており、関節も痛むような気がした。身体で四季を感じる。響きだけは素敵である。

出勤前にたまに立ち寄る自販機の前で温かいものを調達しようとおもったのだが、どうやらまだ衣替えが済んでないらしく何もない。まるで想定外のことが起きエラーを吐いてるロボットのように立ち尽くした。とりあえず小銭を入れ商品を選ぼうとするが決まらない。そうこうしてるうちに小銭が落ちる音がした。優柔不断だ。屈んだ際の関節の痛みを覚えながら、こんな風に何事も煮え切らなかった昔の自分を思い出した……

 

 

……以前当ブログで綴ったように、二十歳前半の若い頃は神奈川の歓楽街を一人でよく歩いていた。人混みは嫌いで、でもその人混みに混じっていないと自分の孤独さが浮き彫りなってしまうようで、僕は怖かった。横をみれば千鳥足のサラリーマンの集団、お酒の嗜み方を知らないのか呂律が回っていない大学生。瞳に映ったなにもかもが激情を刺激するようで、どうにかなりそうだった。そして、堂々巡りの自問自答の末……そうだ、エッチなお店にいこう!!と僕は思った。ひとっていうのはたまにはバカにならないといけないのだ。もういいやどうにでもなれ。

 

半ばヤケクソになりながら看板を探してると「巨乳」という文字に目が奪われた。とりたてて好きというわけでもないが、剛速球な言葉というのは人を惹きつけるらしい。ぼくはそれに釘付けになった。看板には「巨乳洗体」と派手な配色で文字が並んでおり、たわわに実った立派な女性の写真がデカデカと載っていた。ええやんええやん。ベタなのええやん。と内心ウッキウッキだったのだが、残念ながらここは飲み屋街。人通りも多い、もし知り合い、上司、同僚にスキップしながらの入店を目撃されたらと思うと背筋が凍る気がした。上司から「おい、巨乳洗体こっちこいよ!」と呼ばれている最悪のシュミレーションをしていると、横から声がした。「おにいさん、興味あるんすか!」この店のキャッチだ。本来なら馴れ馴れしいなこいつって思うのだろうが、巨乳を前に人類みな兄弟なのか、不思議と嫌な気はしなかった。弟はバレたらどうしようとオロオロしてる兄むかって、諭すように魅力を伝えてきた。彼の真摯な瞳をみていると1分もしないうちに、固く強張った心が徐々に解れていくのを感じた。そして、よしここに決めた!と思った瞬間、また横から声が聞こえてきたのだった。

 

あまりの間の悪さにせっかくの決意に泥を塗られたような思いがして、誰なんだと顔を向けると色黒の青年が立っていた。彼は「この店もいいけど、こっちもいいっすよ!」とそれはまぁ爽やかにフランクに話しかけてきた。自分にないものを兼ね備えていそうな彼に鼻持ちならないなと内心おもいながらも、こっちと示されたほうをみてみると「ブレンダ」とかいてある看板があった。おそらく話に割り込んでくるあたり、同じような形態のお店なのだろう。営業熱心なのはわかるが、兄弟の絆を踏みにじられたようで少し気分が悪くなった。彼はそんな自分の態度を察したのか、中々の熱量でお店の良さを伝えてくる「おにいさん!この店かわいい子いっぱいですよ!おっきいですよぉ!!」そんな健気な弟の姿をみていると固く強張った心が徐々に解れていくのを感じた。

 

そんな弟たちの期待に応えたいのだが、身体は一つしかない。脳内で天使と悪魔ならぬ、巨乳洗体とブレンダが囁くのだ「だめだめ、相手の誘惑に負けちゃだめです!」」と。うんうんとどうしようかとオロオロしていると突如巨乳洗体が僕の腕を掴んで引っ張ったのだ。びっくりするのもつかの間、負けじとブレンダももう片方の腕を引っ張る。「こっちがいいですよぉ〜」とわっせわっせとちょっとした綱引きに飲み屋街を闊歩するサラリーマンの方も温かい視線をくれたようなきがした。このままじゃ呼び名が変わってしまう!!と焦り焦りに焦って、上ずった声で「こっちにしますうう!」と告げ、弟と階段を登るのであった。

 

階段を登ってる際に「ああいう時はこの店にします!ってはっきり言わないとダメですよ。」とニヤニヤしながら諭されたので、その場で絶縁を決めお店のドアノブを回すのであった。そして、彼とはもう会っていない。

 

安堵。

ジジジジジと蝉が夏の訪れを叫ぶ。儚く不確かに命を燃やし続けるのだろうか。刹那的な生き方にほんの 少しだけ 憧れた。

 

それはさておき、とうとうVIPにいってしもうた。チャレンジ失敗で身体がスッと抜け殻になるように、窓での寿命が尽きることを想定してたもんだから、案外あっさりとVIP入りしてしまったことに、正直拍子抜けしたことは否めない。炭酸の抜けた生温いラムネを口に含んだような、なんともすっきりしない。とある坊さんが「感動が薄かったなぁ」ってポツリといってしまうくらいに。あのハゲ!!

 

そもそも盛大に告知のようなものをしなかったことも盛り下がる要因だったような気もして、今となっては非常に後悔している。前日おじさん三銃士とそれについて話したにもかかわらずだ。天性の天邪鬼が働いたのか、シャイなのか。でも、結局はっきんボーイが知らせてくれたみたいで沢山の人が見てる中で勝利できて面目は保てた。中でもシャドウくん、くるっくーくん、サーモンくん、ようじんさんがいたのには驚いた。なんだなんだお前ら かわむらチルドレンだったのかと思うと、妙に感慨深い。

 

VIPに入った今だから思うのだが、以前までは数字だけにこだわりひたすらに対戦を擦る人をよく思っていなかった。弱い人には順当に勝ち、強い人には順当に負ける。弱きを挫き強きを助けるような無意味な一喜一憂を繰り返す人等をみて、よくやるなぁって斜に構えていた。今になって思えば、非常に反省している。VIPへの道は『僕にとっては』過酷で、負けるたびに僕の心の中のリトルかわむらが「もうそんな無意味なチャレンジやめてさ。空nのacからやり直した方がいいんじゃない?」と襲いかかってきていた。ままならない自分の心を整えるのは骨が折れる。自尊心が高いならなおさらだ。でも、そう考えると、みんなも目標に向かって己と闘っているのだなぁなんて想像してしまったら、無意味だなんて口が裂けても言えないなぁって僕はしみじみとほんとうに反省しているのだ。

 

うだうだ書いたが、そんなこんなで僕もVIP。アプデパワーであらゆる敵を上スマで吹き飛ばしてもVIP。ボーダーが下がったことで少し価値が下がっても、VIPなものはVIPなのだ。みんなの応援があったから頑張れたし、みんなが対戦してくれたから到達できたのだ。ほんとうにありがとう。最後に、一応窓に入った時の目標を達成できたから、正直ここがゴールでスマブラやめようかとおもったけど、スマメイトレート1600まではとりあえずのんびりとやることにする。技の取捨選択をちゃんとして、できるだけ行動に思考を乗せることができればまったくもって不可能ではないと僕は信じたい。

 

これからはかわむらの可能性を信じるものと、閉ざそうとするものとのたたかいなのだ。そして、かわむらは幕を閉じた。

 

 

PS.つぎにブログかくときは、すこしエッチなはなしをかきたいとおもいます。そのときはよろしくお願いします。

かわむらのテロメア

窓に入りたてのころ、ソラさんぬさんに「対抗戦?でなよ。どうせ勝てないからっていうのを理由に出ないのは本当にもったいないよ」のようなことを言われたことがある。正直そのときは「このひと声かっこいいな」とかジャンプ読みしたときに発する「それダメ」ってやつを気に入り彼女の前でひたすらに擦りまくり「それダメ」がかわむら家のトレンドになったことしか記憶に残らなかった。

 

んで、現在本番三日前、当時の言葉を思い出して、こう思う。「勝てないからやっぱり出たくないよ!!!!!!」

 

そんな僕もめげずに窓内アイクtierがつくれる程度には対戦を擦ってきたのだが、なかなか調子があがってこなくてまいってしまっている。昨日なんてハジくんのアイクにボコりにボコられ心が割れてしまうかとおもった。なんというか、心が砕ける音がしたしね。そりゃもうバリバリバリバーン (つД`)ノ三🥑

 

ここでひたすらに、ここがつらいよアイク戦をぐちぐちと書き連ねてもいいのだけれど、読者さんのモチベーションを削ぐ行為にほかならないのでここからはいつもお世話になっているブラピ窓についてほんのりとポジティブなことをかくことにする。孤独なゲームにはメンタルケアが ひじょうに だいじなのだ。

 

ブラピ窓の対抗戦の方針として『対抗戦はキャラ対をしっかり行ってから』っていうのがあるみたいだ。他の窓みたいに数をこなすのではなく、二ヶ月ごとに対策を詰めて勝ちにいくという窓。なんというか素晴らしいと思う。現に窓の面子のスマメイト平均レートはそこまで高くはないのだろうけど、方針のおかげなのか不思議と勝率は悪くはないみたいだ。(ただ、その時の相手の面子だったり、新戦力のなまえ英語ボーイ達が強いだけなきもするけど、おそらくそんなことはない。)

今思うと、アイク窓との対抗戦が決まったぐらいに窓主がリプでいってた「みんなでいっしょにつよくなるんだ」っていうのもこの窓の方針をもろに表してるようでなかなかエモく、かわむら的には感銘をうける。いいこというじゃない。

 

そして、そんな窓に「うまくなりたいなぁ」って新しく入ってきた人たちが、窓に漂う身内感に嫌気がさしたかわからないが挨拶をしただけで消えていってしまうのをみると、どうにもできない歯がゆさ、切なさを感じてしまう。リアル、ネット問わすコミュニティに入るということは非常に億劫で煩わしいことばかりだ。情報が増えるということは決していいことだけじゃない、ネガティブな情報、感情を否が応でも身体に取り入れないといけない。せっかくの楽しいイベントなのにしょうもない発言で水を差す人、自分の機嫌を上手にコントロールできないのか、相手に気を遣わせてしまう人。全く自分に関係ない他人のことでいちいち界隈界隈やかましい人。そんな彼らに憤ることだってあるが、ただ、それでも人と人との繋がりで得られるものは時に有用であり、時に尊いものなのだなぁとぼくは思う。すこし大袈裟な言い方になってしまった気もするが、新しく来た方は騙されたと思ってどうにか一歩踏み出してみてほしい。踏み出せないならぼくとか、ねぎくんとか比較的人当たりがいい族を足がかりに、踏み台にしてどんどん窓に関わり盛り上げていってほしいなってぼくは強く願う。まぁ、なんだ。せっかく入ったんだ。楽しんだ方がいいじゃない。

 

そんな素敵な当窓も運命のアイク窓戦に向けてがんばっている。正直引き継ぎ戦で一番手にレート2000超えを出してくるのは蹂躙される気がしてならないが、みんな頑張ってほしい。あと、ぼくも某ブログを見習ってかアイク戦がおわったら空の境界レンタルか、旅館に一泊したいなぁとおもう。あと数日になるがみんな、kawatakuの応援たのむぞ。

 

PS.そういえば今日、スピードの速いかわむらが自分をボコった挙句に「そんなんでアイク戦大丈夫なんですか?」ってきいてきたが、これこそまさに!って気がした。尊い、でもない。